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羊飼いたちへ(降誕祭)

Updated: Oct 11, 2020


ルカによる福音書2章1-20節 2:1 そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に、登録をせよとの勅令が出た。 2:2 これは、キリニウスがシリア州の総督であったときに行われた最初の住民登録である。 2:3 人々は皆、登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。 2:4 ヨセフもダビデの家に属し、その血筋であったので、ガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。 2:5 身ごもっていた、いいなずけのマリアと一緒に登録するためである。 2:6 ところが、彼らがベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、 2:7 初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。 2:8 その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。 2:9 すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。 2:10 天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。 2:11 今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。 2:12 あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」 2:13 すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言った。 2:14 「いと高きところには栄光、神にあれ、/地には平和、御心に適う人にあれ。」 2:15 天使たちが離れて天に去ったとき、羊飼いたちは、「さあ、ベツレヘムへ行こう。主が知らせてくださったその出来事を見ようではないか」と話し合った。 2:16 そして急いで行って、マリアとヨセフ、また飼い葉桶に寝かせてある乳飲み子を探し当てた。 2:17 その光景を見て、羊飼いたちは、この幼子について天使が話してくれたことを人々に知らせた。 2:18 聞いた者は皆、羊飼いたちの話を不思議に思った。 2:19 しかし、マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。 2:20 羊飼いたちは、見聞きしたことがすべて天使の話したとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。

「私たちの父なる神と主イエス・キリスト(「救い主」という意味の称号)から、恵みと平安とが、あなたがたにあるように。アーメン」

クリスマス、おめでとうございます。クリスマスは、イエスさまの誕生日です。

自動車がない時代、人々は馬やロバ、ラクダに乗って遠くまで旅をしました。町についても、一緒に宿屋に泊まることはできませんから、動物たちは馬小屋に預けられたようです。

たくさんの旅人が居たため、宿屋にはマリアとヨセフが泊まる部屋がありませんでした。でも、マリアのお腹は大きく、もうすぐ赤ちゃんが生まれそうだったので、どうにか動物たちが居る馬小屋に泊まらせてもらったのです。イエスさまは、そこで生まれました。

生まれたばかりの赤ちゃんは布でくるまれ、動物のエサを入れる飼い葉おけに寝かされました。そこには、マリアとヨセフ以外に、赤ちゃんを産む時に手伝ってくれただろう数人の人、動物たちが居たのでしょうか。とても静かな、世界で最初のクリスマスです。

しかし、マリアとヨセフたち以外にも、イエスさまがお生まれになったことが知らされた人々がいました。それは、羊飼いたちです。彼らは、夜に寝ないで羊を見守っていました。

「すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。天使は言った。『恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。』すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言った。『いと高きところには栄光、神にあれ、/地には平和、御心に適う人にあれ』」(2:9-14)。

突然現れた天使たちは、馬小屋でイエスさまがお生まれになったことを羊飼いたちへと告げました。そして、人を照らす神さまの輝きが増すように、そして、神さまに喜ばれている一人ひとりに平和があるように!と歌ったのだというのです。羊飼いたちは、初めは怖くて震えていましたが、本当にイエスさまが生まれたのかを見に行くことにしました。

羊飼いは、羊たちのために美味しい草を探して旅をします。お風呂にも入れないため、服も身体も砂埃や汗で汚れおり、羊の臭いもついていたことでしょう。だから町の人たちは、きたなく、他の人の土地に勝手に入って羊に草を食べさせる羊飼いたちを馬鹿にしていました。

でも神さまは、偉い人たちではなく、誰よりも先に羊飼いたちへと「イエスさまのお生まれ」を教えられたのです。それは、人から馬鹿にされている、小さくされた一人をも、神さまがしっかりと見ておられ、その人のことを喜ばれていることのしるしでした。

もし、王様の住む宮殿でイエスさまが生まれたならば、きたない服装の羊飼いは、中には入れてもらえなかったに違いありません。でも、イエスさまは馬小屋でお生まれになりました。綺麗な服を着た偉い人は入りたくない、汚い場所です。でも、よごれることを気にしなければ、誰でも中に入ることができる場所です。

「羊飼いたちは、見聞きしたことがすべて天使の話したとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った」(2:20)。

神さまは、羊飼いたちへと、真っ先にイエスさまのお生まれを教えられたました。それは、羊飼いたちが神さまにとって大切な存在だからです。

私たちは、生活の中でうまくいかないこと、馬鹿にされること、自分はみんなにとって要らない存在なのではないかと感じることがあるかもしれません。しかし神さまは、今、あなたが生きていることを喜んでおられます。イエスさまの誕生日、クリスマスは、このことのしるしなのです。

「望みの神が、信仰からくるあらゆる喜びと平安とをあなたがたに満たし、聖霊の力によって、あなたがたを望みにあふれさせてくださるように。アーメン」

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